本日、総理を始めとする全閣僚出席の予算委員会の質問に立ちました(写真1枚目)。予算委員会の最初の3日間を政府に対する「基本的質疑」と言い、全大臣誰にでも質問できる重要な予算委員会です(写真2枚目)。

 実はこの日に質問する事が決まったのは一昨日の午後6時。国会は正に生き物で予算委員会初日を見ると石原TPP大臣の答弁がかなりふらついている。そこで3日目の質疑ではTPP問題を私が取り上げる事となりました。もうこの日は時間的に役所に資料要求もできないので、実質、前日の朝から準備をしその日の午後に質問通告、そして本日の質問に至りました。

 冒頭の争点は「アベノミクスの恩恵が如何に地方に浸透していないか」。アベノミクスが始まって3年が経ち既に4年目に入ります。しかし、地方では「景気が良くなった、暮らしが豊かになった」という声は全く聞かれず、多くの住民や首長さんまでもいくら待ってもその恩恵が届かないと嘆き、むしろ景気が悪くなり生活を切り詰めているというのが実感のこもった有権者の声です。

 この指摘に対する総理の答弁は驚くべきもの。「それは黒岩さんが『たまたま』あった人の声でしょう。」椅子から転げ落ちそうになりました。分かった事は総理は自らの選挙区山口の方は勿論、多くの一般の国民に「たまたま」しか会っていないのでしょう。そして「ちょくちょく」会うのが大企業の幹部の皆さん。きっと「アベノミクスは最高、天下の大総理」ともてはやされているのか。人間1日に3回同じ事を言われるとその気になると言いますが、正に多くの国民の声を大局的にとらえていない安倍政権の正体が如実に分かる答弁です。

 TPPについては総理が昨年10月6日自信満々に「TPPは私たちの生活を豊かにします」と明言した際、今後の関税撤廃で輸出が伸びる事例として挙げた『総理3点セット』の「眼鏡フレーム」「お茶」「陶磁器」、このたった3点、しかも合計しても約200億程度の輸出高の3つの品目がTPPによってどれだけ輸出が上がるかの「試算」が即ち「根拠」がいまだにないというのです。驚くべき事実です。

 石原大臣に「コメ」について質問しました。コメについては7.84万tの無税輸入枠が決まりましたが、政府は「コメの価格と生産額は全く変わらない」という結論を発表しています。その理由として7.84万tは輸入価格に一定の値段を上乗せし販売する、そして決まった輸入量の分は国の流通量が増える(だぶつく)のでその分を政府が「備蓄米」として買い取るというもの。しかし、農家の皆さんはこの方法でも米価が下がるだろうと大きな不安を抱いています。

 論点は7.84万tをいつ、いくらの値段でどの様に売り出すのか、そして増えた分の政府の買取との具体的な連携の仕組みがどうなっているのか、と聞けば「何も決まっていない、これからだ」というのです。百歩譲って、詳細に決まっていないとしてもそれならその状況でどうして「コメの価格も生産額も下がり幅は『ゼロ』」という政府に都合の良い結論だけが確定的に出す事ができるのでしょうか。

 結局現時点で見えるTPPの正体は「農業への影響は小さい、そして14兆円もの利益が出る」という結論ばかりが先走り、実はその根拠は全く示せませんという砂上の楼閣。こんな説明に「はいそうですか」と私たちは答える訳に行きませんし、農家の皆さんは当然理解を示さず、国民の皆さんもこんな状況を聞けば大きく疑問を持つ事でしょう。

 今後も国民の疑問を徹底して安倍政権にぶつけて参ります。